利下げ予想のFOMCでドル円・ユーロドル・ポンドドルはどう動く

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7月31日のFOMCでは25bpの利下げが予想されています。一時は50bp利下げの憶測が高まり、ドル売りが加速しましたが、FOMCメンバーから50bp利下げを否定する発言が相次ぎ、ドルは買い戻されています。

7月31日のFOMCで想定されるパターンは以下の3つです。

  • 利下げなし
  • 25bp利下げ
  • 50bp利下げ

25bp利下げ以外はサプライズとなり、ドル相場は激しく動くことになります。想定通り25bp利下げの場合は、今後の利下げペースに注目が集まります。

  • 25bp利下げ
    • 今後も利下げ継続
    • 今後の利下げは様子見

今回のFOMCでドットチャートの発表はないので、パウエルFRB議長の発言内容を受け、市場がどのように解釈するかで、ドルの流れが決まります。50bp利下げ織り込みの動きも無理やりな感じがしたので、議長発言だけでなく、チャートの動きにも注意が必要です。

それでは各パターンでのドル相場の動きを想定していきます。

まさかの利下げなし

利下げがある前提で、利下げ幅に注目が移っている状況なので、かなりのサプライズです。基本的にはドル買いなのですが、株価下落は間違いないので、株価の下落の状況にも注意が必要です。

ドル円 利下げなしの場合

ドル買いなので、ドル円は上昇です。短期的に110.4を目指すでしょう。110.4を上抜ければ、112.4が次の目標となります。さらに上昇すれば2018年10月高値の114.5が視野に入ってきます。

金利維持が経済に悪影響と市場が判断し、激しい株価の下落となれば、リスクオフの円買いとなり、ドル円も下落します。株価次第なので、下落の状況には注意が必要です。株価下落でリスクオフの流れとなれば、108.4あたりまで調整しそうです。108.4を下抜ければ、6月安値の106.8までの下落となりそうです。

株価下落が限定的でも、株価上昇の勢いはなくなるので、ドル円の上値も限定的と考えています。ドル円の上昇が落ち着けば新たなレンジでもみ合う展開でしょう。108-110か110-112のレンジで想定しています。

ユーロドル 利下げなしの場合

ユーロドルは1.05に向かっての下落になるでしょう。ユーロ圏の経済状況も芳しくなく、ECBも緩和再開を示唆し、金融政策の方向性が明確に分かれるので、ユーロドルは下落です。ドル円と異なり、株価下落のリスクオフもECBの金融緩和の呼び水となるので、上昇の余地なしです。

ポンドドル 利下げなしの場合

ポンドドルは1.20に向かっての下落ですが、すでに1.20に近い水準まで下がっているので、1.20を割ったら、1.15への下落になるでしょう。しかし、ユーロドルよりも下がりづらいと見ています。ユーロドルはユーロ圏の経済状況とECBの金融緩和示唆がありますが、BOEが利下げを示唆しているのは合意なき離脱の場合です。

結局、ブレグジットの行方次第なので、ポンドドルが下がっても、ドル要因だけで動いたのなら、反発するでしょう。結局ポンドドルはブレグジット次第の動きになります。

利下げなしの場合のまとめ

万が一、利下げがなかった場合はユーロドル売りが良さそうです。金融政策の方向が間逆なので、値幅が期待できます。ドル円・ポンドドルは利下げがなくても、今後の利下げ期待は残るので、ある程度の値幅で様子見になるでしょう。

市場予想を上回る50bp利下げ

利下げなしに次いでのサプライズです。株価は大きく上昇し、バブルの様相となります。市場が織り込んでいないので、ドル売りで反応するでしょう。

ドル円 50bp利下げの場合

ドル円は大きく下落するでしょう。6月25日安値の106.8が最初の節目となります。106.8を下抜ければ、105.0に向かうでしょう。株価が上昇と利下げ打ち止め感が出るので、ドル円は下げ止まるかもしれないですが、実体なく株価が上昇すれば、急落リスクも高まるので、FRBが利上げ路線になるまでは戻り売りが良いでしょう。

ユーロドル 50bp利下げの場合

ユーロドルは1.128に向けて上昇でしょう。1.128を上抜ければ、1.14が次の目標です。しかし、ECBも金融緩和を示唆しているので、上昇の継続は難しい状況です。上昇後に1.142の上に損切りで戻り売りを狙いたいです。

ポンドドル 50bp利下げの場合

ポンドドルは1.258に向けて上昇でしょう。売られ過ぎの反発もあるので、1.258を越していくのか注目です。ポンドドルはブレグジットの状況次第です。ドル売りが一服すれば、ブレグジットの進展状況で判断したいです。

50bp利下げの場合のまとめ

50bp利下げはサプライズとなり、全面ドル売りの流れになるでしょう。しかし、今後の利下げ継続への期待はしぼむので、ドル売り一服後は要注意です。FRB利上げ観測が出るまでは、ドル円の戻り売りで良さそうです。

市場予想通りの25bp利下げ

25bp利下げを市場は織り込み済みなので、今後の利下げペースへの期待でドルの流れが決まります。パウエルFRB議長の発言と市場の解釈次第なので、出た流れについていくのが良いでしょう。それぞれのパターンに分けて想定していきます。

今後も利下げ期待

ドル売りが続きます。緩やかで息の長いドル売りになりそうです。株価もゴルディロックス相場突入でしょう。ドルストレートは戻り売りですが、世界的な金融緩和が再開となるでしょう。

ドル円 25bp利下げ+今後も利下げ期待の場合

ドル円は下落トレンドとなって、6月25日安値の106.8へと向かう動きになるでしょう。106.8を下抜ければ、次は105.0がポイントです。日銀に円安誘導する余力がなさそうなので、戻り売りで良さそうです。

ユーロドル 25bp利下げ+今後も利下げ期待の場合

短期的にはユーロドルは上昇するでしょうが、ECBも金融緩和を示唆しているので、ドル売り一服後は売りで入りたいです。ユーロドル上昇の目安は1.128、次は1.142です。1.142の上に損切りで戻り売りを狙いたいです。

ポンドドル 25bp利下げ+今後も利下げ期待の場合

ポンドドルは売られ過ぎているので、利益確定も出て反発上昇の流れになるでしょう。上昇目安は1.258です。合意なき離脱の場合、イギリスも利下げの可能性があるので、結局ポンドドルはブレグジット次第です。FOMC翌日にBOEがあるので、FOMCで動いても、すぐに様子見となりそうです。

25bp利下げ+今後も利下げ期待の場合のまとめ

利下げ期待が続くのでドル売りの流れですが、ユーロドルはECBの金融緩和、ポンドドルはブレグジットがあるので、ドル円の戻り売りが最も良いでしょう。

今後の利下げは様子見

利下げが遠のいた印象となり、ドル買いが出ます。しかし、ドル自体は方向感に欠けた動きになり、経済指標でドルが揺れ動く展開になります。

ドル円  25bp利下げ+今後の利下げは様子見の場合

ドル円の初動は上昇ですが、株価調整などで上値が重い展開になります。現状の値幅でレンジ継続となるでしょう。

ユーロドル 25bp利下げ+今後の利下げは様子見の場合

ユーロドルはECBが金融緩和を示唆しているので、下落の流れになるでしょう。1.11が最初の節目です。次は1.10、1.05が節目となります。

ポンドドル 25bp利下げ+今後の利下げは様子見の場合

ポンドドルは売られ過ぎているので、下落も限定的で翌日8月1日のBOEの様子を伺う流れになるでしょう。ポンドドルはブレグジット次第なので、BOEで金融政策の方向性を確認し、ブレグジットの動向を見守る流れです。

25bp利下げ+今後の利下げは様子見の場合のまとめ

ドルの方向感がなくなるので、ドル円ならレンジ相場と見て、レンジ内で逆張り。ユーロドルなら金融政策の違いから戻り売りが良いでしょう。

FOMC後のドル円・ユーロドル・ポンドドルの動きまとめ

最もありそうなのが、25bp利下げで今後も利下げ期待が継続するパターンでしょう。ただ、50bp利下げ憶測のように市場が強引に動く可能性があるので、FOMC後の動きは注意して観察したほうが良いです。事前予想通りであれば、ドル円の戻り売りが最もやりやすそうです。

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